ヴィクトリア・パークからの景色に満足した僕らは、港側からの夜景とディナーにありつくため、再びトラムに乗って急激な坂を下り、花園道駅まで戻ってきた。
暗くなるにつれ、街の明かりが次第に点きはじめる。
僕らは心をときめかせながら、香港の夜景がきれいに見える場所を求めて歩き出した。
路線バスの車窓すら近未来
山を降りてきたころにはすっかり夕暮れ。
山の上でもうちょっと待てば上からの夜景が見られたけど、如何せん景色以外は何もない場所なので、待機できず飽きて降りてきてしまった。
行きは歩きだったけど、帰りはバスで香港駅周辺まで戻ることにした。
街中でよく見る、オープントップの2階建てのバスは、路線バスとはまた別。
乗るには予約が必要だったり、専用の乗り場から乗らなければいけなかったりと、サクッと乗らせてくれない模様。
しかし、それにしても香港の夜景は非日常感に溢れている。
高すぎて上まで見えないビル、輝きすぎな看板、多すぎて数えきれないタクシー、歩道を歩くいろんな人たち。。
渋滞でなかなか前に進まないので、じっくり窓の外の街並みや、隣を走る車のカップルを観察できたりもする。
香港駅前の公園をロマンチックにさんぽ
香港駅に到着したので、そのまま港沿いを歩いていく。
対岸には九龍の街並みが見え、港には豪華客船も停泊している。いかにも中華な船も行き来している。
「100万ドルの夜景」というと、どこを思い浮かべるだろうか?
この言葉の由来が香港とかニューヨークという説もあるが、本当の語源は兵庫・神戸らしい。
しかも、100万ドルというのは発展度を金額にしたものではなく、電気の数から電気代を計算した結果の金額らしい。神戸の電気代が一晩で1億円かかってるってことなんだろうか?ああ、夢がない。
ま、そんなことはさておき、香港の夜景は本当に100万ドルくらいの電気代がかかっているんじゃないかってほどの夜景だった。
対岸の九龍方面。左のでかいビルがICC(世界で4番目の高さのビル)。
すげえ。
なんかもう、他に言葉が出てこない。
ただでさえ煌びやかなのに、どのビルもデコトラみたいにイルミネーションしてる。
タイムラプス動画で見るとわかりやすいな。
毎日20時から行われる光のショー
香港の中心街では、「シンフォニー・オブ・ライツ(幻彩詠香江)」という光を使ったショーが、毎日20時から13分間行われるらしい。
光のショー!?
僕らは完全にディズニーランドのショーみたいなものを想像した。しかもこの100万ドルの夜景に、さらに光と音の華々しいショーが加わるなんて…絶対に見なければいけない!!と確信したのだ。
が、意外としょぼかった。
見る位置が悪かったのか、天気が悪かったのか。
はたまた、きれいな景色を見飽きてしまっただけなのか…笑
いちおう、いろんなビルから閃光が放たれて、パレードっぽくはある。
が、音楽は全く聞こえない。それもそうだよな、毎晩大音量でショーされたらたまったもんじゃないよな。
評判はよかったのに、大して印象に残らない結果に終わった。
気を取り直して、香港料理が食べられる場所を探した。
香港で台湾料理を食らう
ちょうど近くに「世界一安いミシュランレストラン」として有名な「添好運」という店が。ちょうどいい!
…と思ったけど、20時半でラストオーダーという閉店の早さのため、あえなく他を探すことにした。
そして入ったのは「四海遊龍」という、地元のチェーンみたいなお店。
現地の評価、すこぶる低っっ!!!
ま、まぁ…大学生の卒業旅行だ。豪華なものを食べられる懐ではない。
どこも早めに閉店してしまっていたので、滑り込むようにこのお店に入り込んだ。でも、旅で本当に来たいのはこういうところなんだよなぁ。
なんかデジャブだけど、牛肉麺を頼んだ。
ほかにも、公仔麺(ゴンジャイメン)とか言うラーメンがあった。あんまり聞いたことない名前なのできっと香港料理なのだろう。とりあえず食べてみよう。と、ひとりが公仔麺を頼んだ。
牛肉麺は本場・台湾で食べたものとはまた違った味わい。うん、噂通り微妙だった。
公仔麺のほうは…なんか見た目インスタントっぽくね?
いやいや、さすがにレストランだし、そんなわけ(笑)
公仔麺の正体が衝撃的すぎた
お腹がふくれたので、再び電車に乗って空港へ向かうことにした。帰りのエアポート・エクスプレスの中で、ふと気になったことがあった。
「公仔麺」ってどういう意味だったんだろう?
ひとりがおもむろにGoogle翻訳に「公仔麺」と入力し、僕たちは香港で一番の衝撃を味わうことになった。
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> インスタントラーメン <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
…香港では出前一丁が大人気で、飲食店でも公仔麺が食べられる場所が多いんだとか。。
香港まで行って、インスタントラーメンを食べて終わらないように気を付けよう…