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【岐阜】馬籠宿・時代劇に入り込んだようなお祭りは必見!

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岐阜県と長野県のちょうど境、中津川市街からほど近い場所に、中山道(なかせんどう)木曽路の宿場町がある。

いま、外国人観光客にとって中山道の宿場町は人気が沸騰しているそうだ。
「日本らしい和の町並み」と、「京都みたいに混んでない」という点が大きいのだろうか。

中山道の宿場町のひとつ、馬籠宿を僕が訪れて、秘められた本当の魅力が少しわかった。

徳川幕府の整備した中山道

江戸時代、江戸と京都を北陸経由で結んでいたのが中山道だ。

17世紀、徳川家康が覇権を勝ち取って征夷大将軍になってから、徳川幕府は江戸周辺のインフラ整備に力を入れ始めた。
そこで生まれたのが五街道(東海道、中山道、日光街道、奥州街道、甲州街道)だった。
幹線陸路を整備し、宿場町を整備したり、街道に並木を植えたりした結果、オシャンな絵師が浮世絵を描き始めたりするようになり、東海道五十三次、中山道六十九次といった話題の新名所的な街道になっていった。

ちなみに、現在では「中山道」と呼ばれる通りはなく、愛称で呼ばれるくらいになっている。

そんな中山道の69の宿場のうち、43番目に位置するのが馬籠宿。隣の妻籠宿へは車で10分くらいなので、セットで木曽路の宿場町観光に人気だ。
19世紀中ごろには18軒の旅籠(はたご)を含め69軒の家屋があったが、1895年と1915年の火災ですべて燃えてしまったという。
その後復元が続けられ、現在のきれいな街並みとなった。

馬籠はきれいで、妻籠は地味。とも言われるけど、馬籠は最近になって復元された街並みで、妻籠は本当の意味で昔からそのままの姿であるともいえる。どちらにも良さはあるのだ。

石畳と水車で趣を感じる

中央高速道路・中津川ICから20分ほど走ると、馬籠宿に到着する。
途中、穏やかな田園風景や山道を通るので、すでに気持ちがいい。

11時に到着。
坂の下と上にそれぞれ無料駐車場があり、十分な数とは言い難いが、3連休でも非常に混んでいるわけでもなく、スムーズに停められた

駐車場周辺は土産屋や旅館があり、観光バスもチラホラと停まっている。

少し登っていくと、少し急になった坂道と、水車のある風景。おお、写真で見るのはここか
この坂道、左は江戸時代まであった階段の道で、右は明治に整備された道なんだとか。

近くには新しめのカフェも入っていて、昔ながらと新しさの融合した感じが観光地らしくてまたよい。

水車小屋は中を見学することもできる。
しかも、この水車、ちゃんと発電してるらしい。HPによると発電量は0.9Wと書いてあるが、これが1秒あたりだとしてもなかなかローテクである。
(スマホの充電器が10Wだから、1Wなら0.1秒充電できる)

まあ、この水車が存在して回っているだけで観光客は集まるので、それはそれで経済的には元がとれていると思われる。

藤村記念館をはじめとした史跡

そこから石畳は500mほどの一本の坂道になっていて、街並みも道沿いにまとまっているので歩きやすい。

馬籠宿のほぼ中央には、旧本陣であり、小説家・島崎藤村(1872-1943)の生家であった所に、藤村記念館がある。
中はきれいにされていて、いかにも江戸時代の本陣という佇まい。

藤村は、6歳で地元の小学校に通い始めたと思ったら、9歳で学問のために上京している。しかも、最近アルマーニで有名になった銀座・泰明小学校にだ。
幼少の9年間、藤村は馬籠のこの家で過ごしたのか、と考えると不思議な感じがする。

名称 藤村記念館
開館時間 4月-11月 08:30-17:00
12月-3月 09:00-16:00
休館日 12月第2火曜日、水曜日、木曜日と年末年始
入館料 大人(高校生以上)500円
小人(小中学生)250円
※団体・障害者割引あり

本陣の横、脇本陣も資料館になっていたりと、史跡も充実している。

実際に稼働している郵便局「馬籠郵便局」も、外には丸いポストが置いてあって町の雰囲気に合っている。

その他にも、馬籠宿の中腹には観光案内所やトイレなどが密集している。

おばあちゃんの栗きんとん

坂をそこそこ登ってくると、景色が良くなってきて、小腹も減ってくる。
和菓子屋「菓子処 末木」で、栗きんとんをつまむことにした。

この栗きんとんは、木曽路の宿場町に店舗をいくつか構える和菓子屋「澤田屋」のもので、栗きんとんをはじめ、柿と栗、そば饅頭などを扱っている。

店頭では、とにかく笑顔の素敵なおばあちゃんが接客していた。ばら売りですぐに食べられるとのことだったので、とりあえず1つ購入。

店の前にあった椅子に座って、食べる。うん、絶品だ~。

栗と言えば長野・小布施が有名だけど、伊那栗という長野南部の栗も有名なんだとか。
ほうじ茶が飲みたくなってきたので、再び歩を進める。

 

名称 菓子処 末木
HP http://www.kiso-magome.com/kaiin/users/sueki.html
電話 0573-69-2409
営業時間 夏季 09:00~17:00
冬季 09:00~16:00

 

華やかな行列に遭遇

一通り上の方まで歩いたので、坂道を下っていくと、人だかりができていた。
石畳の真ん中が開けられ、見物客が道の両端に並んでいた。

ちょうど真横に観光案内所があったので、おばちゃんに何事か聞いてみた。

「あぁ!今日ね、和宮さまの降嫁行列があるのよ~!よかったら見てって~!」

なんと!お祭りか!

するとぞろぞろと太鼓や笛の音とともに賑やかな格好をした一行が、姫様を担いでこちらに向かってくるではないか。

一行には小さい子供や中学生もいれば、ガタイ良さげなお兄さんたち、本業ではないかというくらい貫録のあるおじいさんや、ちゃんとみんなと同じ衣装を着たワンコなど、さまざまな人(+犬)で構成されていた。

なんだなんだと藤村記念館の前で見物していたのだけど、ちょうど行列は石畳から記念館に入っていくらしい。知らず知らずのうちに絶好のフォトスポットを陣取っていたようだった。

どうやら、『皇女和宮降嫁行列』という行事らしい。
毎年11月の文化の日あたりに馬籠宿で行われるお祭りで、たまたま行った日、行った時間に行われるという運の良さ。

後々調べてみたら、行列参加者も周辺住民とかじゃなくて応募(住所不問)らしい。
っていうか、メインの和宮(かずのみや)も応募なんだ(笑)

しかも、参加賞10万円!!!
美人は得とは読んで字の如しである。

参加者が完全に江戸時代の住民

参列者がぞろぞろと藤村記念館に入っていき、見物客もぞろぞろと入っていった。
あれ?入場料は?と思いながらも、自由な感じで人が流れ込んでいたので僕も入ってみた。
(多分、建物内が有料で敷地内は無料と思われる)

本陣の広い庭に、参列者が並んで写真を撮っていた。

それにしても、衣装にしろ小道具にしろ、立ち振る舞いもかなり本格的で、さながら時代劇の一部を見学しているよう。
集合写真を撮ったら行事も一段落、といった感じで、雑談したり自由な感じになっていた。

参列者はみんな仲がいい感じだ。観光客も邪魔にならない程度に写真を撮っていたりして、みんながハッピーな空間がうまいこと形成されていた。
突如始まって突如終わったお祭りなのに、ほっこりさせられた。

解散すると、参列者はお昼ご飯を食べるべく馬籠の食べ物屋へ入っていくのだけど、こうなると街は完全に江戸時代。笑

和が大好きな外国人が見たら発狂しそう。

(総評)馬籠は超いいところだった

今回はかなり運にポイントをあげられた気がするけど、それを抜きにしても馬籠はいい雰囲気に満ち溢れている。

観光客も、有名な場所と比べてトゲのある人がいないというか、中国人よりも欧州系の外国人が多かった印象だ。全体的に穏やかそうな人しかいなかった。
それと比例しているのか、観光地自体も穏やかだ。忙しくておざなりな接客というのは全く感じられず、来てくれてありがとうね、という もてなしの心をひしひしと感じられた。

滞在時間は2時間ほどだったが、かなり充実した体験をすることができた。

馬籠宿について詳しくは➣「馬籠観光協会 -中山道 木曽路 馬籠宿-」

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