3日目のシドニーでは、「やり残したことを全部やる」を目標に、市内中心部のほぼ全域に行くことに。
おかげでこの日は、世界一の朝食を食べ、オーストラリアの軍艦島に行き、シドニーで愛を叫ぶ人に遭遇し、20世紀の名作を鑑賞し、ミサに行き、ハーバーブリッジを歩いて渡り、船上で花火を見るという超ハードスケジュールになったのでした。
10日目を終えて
3日じゃ足んね〜な、あと1ヶ月はいれる
なんか長いようであっという間でしたね。シドニー快適すぎてやばい
日本に帰ったら確実に金銭感覚狂ってるけどね
10日目のルート
ホテル
↓(徒歩)
Bills
↓(バス)
サーキュラーキー
↓(船)
コッカトゥー島
↓(船)
オペラハウス
↓(徒歩)
Harry’s Cafe de Wheels
↓(徒歩)
セントメアリー大聖堂
↓(徒歩)
ハーバーブリッジ
↓(船)
ダーリングハーバー
↓(トラム)
ホテル
世界一の朝食「Bills」でブレークファースト
ニューヨークタイムズ紙で「世界一の朝食」と称されたBills。レオナルドディカプリオがシドニーでの撮影の際に毎朝食べに来ていた朝食としても有名なんだそうです。
日本にも出店していますが、今日訪れたお店が本店です。土曜の朝なんて東京では行列必至ですが、シドニー本店はすんなり座れました。
メニューには、英語が書いてあるんだと思いますが全く読めません。名前と材料がお洒落すぎて。
ファッションデザイナーみたいなオシャレすぎる店員さん(男)はちょっとボディタッチ多めでした。
リコッタパンケーキはまさにケーキ。一口目から広がる幸せに、朝から贅沢気分。いや、実際贅沢なんですけど。
僕が人生で食べたことがあったパンケーキは、どれも食べてる間に気持ち悪くなってしまう食べ物だったんですが、これは旨すぎるうえに甘すぎず飽きない味で、無限に食べられそうでした。
スクランブルエッグとベーコンとソーセージとパンとキノコの朝食もめちゃくちゃウマかったです!!
コーヒー1杯ずつと、上の二つのメニューで二人で約5000円。タッ・・・!!・・・高いけど、でも行ってよかった。
2両編成のバスに乗ってみる
そういえば、Googleマップではシドニーのバスや電車、フェリーの時刻表だけでなくリアルタイムの遅延・早着状況まで出てきてかなり便利です。
バスは行き先を示す電光掲示板がなく、どこに着いたか運転手が喋るくらいしか放送もありません。景色と位置情報をみながらなんとかサーキュラーキーで降りました。
ここから船で30分ほどで行ける無人(?)島、コッカトゥー島に向かいます。
まさに軍艦島、コッカトゥー島
ここは本当に来て良かった場所でした。
歴史漂う世界遺産の一部でありながら、無料で入れるかつ、観光客もほぼいないし、廃れてる感がありながらほどよく整備されている感じ。
特に、サバゲー好きな人が発狂しそうな大規模なタービン工場跡には、男同士で大はしゃぎでした。
シドニーで歴史を学ぶ場所というと、アーガイルカットや、ハイドパーク・バラックス・ミュージアムなんかがまずガイドブックに出てきますが、コッカトゥー島に行くと1850年台からの濃い歴史を肌で感じることができます。個人的には一番オススメな場所です。
荒削り感のあるドックやトンネルは見ているだけで当時の男たちの血と汗と涙の結晶であることがわかります。
▲150年以上前に、移送されてきた囚人によって造られたフィッツロイ・ドック
この島では1992年まで、オーストラリア最大だったドックを使って海軍や民間船舶の建造がされました。
当時の写真や映像を展示している住居跡では、人でひしめき合うコッカトゥー島の様子が映っていました。
▲古いクレーンもそのまま。さすがに登っちゃダメですが
この島は世界遺産でありながら、キャンプも出来るみたいです。小さい孤島とはいえ交通の便もいいし、泊まってみるのもありかも。
空からプロポーズする紳士、現る
コッカトゥー島から帰ろうとしていると、雲ひとつない青空に、何やら文字が書かれていました。
ma?え!飛行機でなんか描いてる!!
えっ、これってもしかして?いやそんなバカな・・・!
しばらく空を眺めていると、飛行機雲でm…a…r…r…と描かれていくじゃないですか。
Marry me!!空からプロポーズしてやがる!!
なんてキザな男だ!いまさらコテコテの月9でもやらないようなスカイライティングが、シドニーでは行われていました。Marry me のあとはイニシャルとハートマークが付けくわえられていました。
豪州男児、粋すぎる。日本男児諸君も見習わなくてはなりませんな。
『ティファニーで朝食を』with シドニー交響楽団
さすが、世界に名の知れたオペラハウスの館内はどこを見ても絵になります。独特な造りの建築物としても楽しめ、窓からシドニーの街並みも楽しめ、室内の美女も楽しめる。
なんて酒池肉林な空間なんだろうか。
「オペラハウスでなんか観たい」という二人の希望から、当日オペラハウスに行ってみて開演30分前にチケットが取れたのが、『ティファニーで朝食を』でした。
後ろから4列目の席でなかなか遠そうだし、$99もするし、そもそも題名だけ聞いたことあるけどどんなことをするのか全く分かっていません。
ドキドキしながらオペラハウス最大のホールに入ると、あれ?意外と狭い?
結構ステージまで近そうです。
始まってから理解したんですが、これはシネマコンサートというものでした。HDリマスターされた超画質の映画『ティファニーで朝食を』の映像と、BGMだけカットされた音声ともに、シドニー交響楽団によるオーケストラで映画が進んでいきます。とりあえずオードリー・ヘプバーンが可愛すぎーー!
超絶リッチなロケーションとキャストによる、映画鑑賞でした。
ちなみにこの映画は初めて見たので、日本語のネタバレ解説を見ながら鑑賞したんですが、なかなか酷いストーリーですね。1960年代ならではの価値観なんだろうか。
「Harry’s Cafe de Wheels」のミートパイ
シネマコンサートが終わってから、小腹が空いてきたのでフィンガーワーフの方まで歩きました。
フィンガーワーフのすぐ近くに、Harry’s Cafe de Wheelsというミートパイとホットドッグで有名なお店があります。お店といっても席があるわけではなく、みんな簡易のテーブルと近くのベンチで食べてます。常設の屋台みたいな感じでしょうか。
ミートパイとホットドッグをそれぞれ買ってみました。
ミートパイは外はサクッと中はホクホクという感じで、大きな牛すじが入ってほんのりシナモンの風味がする中身は、好みが分かれる感じですが僕は好きでした。
ホットドッグはコンビニのホットスナックを想像していましたが、予想のはるか上を行く美味しさでした。中身のフランクフルトが激ウマです。
セントメアリー大聖堂のミサに行ってみた
土曜日の夜18時から、シドニー中心街から比較的近いセントメアリー大聖堂というカトリックの教会でミサ(カトリックの大きな祭典)が行われているとのことだったので、足を運んでみました。
セントメアリー大聖堂はトム・クルーズとニコール・キッドマンが挙式(現在は離婚しちゃってます)したことで有名です。ゴシック・リヴァイヴァル建築の大聖堂は、ゴシック建築を代表する、先日火事になってしまったノートルダム大聖堂を彷彿とさせます。
僕は無宗教で、聖書を読んだこともなければ、お経を唱えたこともなく、日本神話も読んだことがありません。日本では逆に教会に足を運びにくいので、観光の一貫で引け目を感じるものの、初参加してみました。
ミサが始まると、司祭の話や祈りの唱和、いくつか讃歌をうたったりします。言葉は全然わかりませんが、立つところは立って、讃歌はまわりの人の歌をポカンと聞いていました。
神聖で厳かなカトリック教会のミサでは、ただひたすらに神々しさを感じているだけでした。普段触れることのない世界に触れ、とても良い経験になりました。
ハーバーブリッジを歩いて渡る
セントメアリー大聖堂から、ハーバーブリッジまで歩いて向かいます。
橋の歩道は無料で歩けるようになっていて、一定の間隔で警備員が配置されています。サッカーでシドニーFCが優勝しようとも、ラグビーでワラターズが優勝しようとも、道頓堀のように気軽に飛び込むことは出来なさそうです(道頓堀でも気軽に飛び込んだらダメです)。
1932年に完成したハーバーブリッジは、桁下の高さや幅が東京・レインボーブリッチとほぼ同じ。鉄骨の無骨で力強い感じはたまりません。しかし電車やトラックが通過すると結構揺れます。
橋の上からはシドニーの夜景がきれいに見えます。オペラハウスをはじめ、中心街をそこそこ高いところから一望できるので、意外な夜景スポットなのです。
橋の半分のところまで行って、再びサーキュラーキー方面に折り返します。対岸まで行って電車やフェリーで帰ってくるのもアリだと思いますよ〜
花火を見ながらクルージングしたい
さて、サーキュラーキーからフェリーに乗ってダーリングハーバーに向かおうと思います。
毎週土曜日の夜9時(冬季は8時半)から、ダーリングハーバー上空で花火が打ち上がるそうで、「なら船の上で観たくね?」となりました。といっても、お高いクルーズではなく、”ちょうどいい時間のフェリーから観る“のが安旅上級者だと思いませんか。
ジャストな時間の船に乗る
この日打ち上がるのは夜8時半。逆算して8時17分にサーキュラーキーを出る船に乗ることにしました。
時間まで、オーストラリアのバーガーキング、「ハングリージャックス」でハンバーガーを食べ、予定通りの船に乗りました。同じことを考えてる人で船はいっぱいかと思いきや、ガラガラです。
あれ、もしかして外しちゃった?時間違う?
と不安に駆られましたが、結果、読みどおり船上で花火を観られました。ちょっと遠かったけど、クルージング中に花火を見れるなんて贅沢すぎることは確かです。
花火自体は7分ほどで終わってしまいましたが、田舎の小さいお祭りみたいにポツポツ上がってるだけということもなく、そこそこ見応えがありました。これを毎週やってるなんてすごいなー!
シドニーのお台場、ダーリングハーバー
土曜日の夜になると、女性はドレスを身にまとってバーに行くし、男性は平日よりもタキシードやスーツ姿の人が増えます。週末の紳士淑女の集い。シドニーのオトナの醍醐味、オシャレすぎる…!
そしてダーリングハーバーは、国際展示場やフードコート、ホテルなどが集中している場所です。
海沿いの広い歩行者道路では、そこかしこで生演奏やパフォーマンスをやっています。しかもどれもクオリティが超高い。チップで生活できるレベルのプロも多いんだと思います。
思い返せば、オーストラリアに来てから美術館の展示やレストランの順番待ちの列、ガソリンスタンドなど色んな場所でいろんな人が声をかけてくれて、他愛もないをしました。カメラで写真を見返してると「わー!いい写真だね!」と言ってきたり。みんなフレンドリーで、みんな友達みたいに思えてきます。日本にはあまりない文化ですよね。
トラムでホテルに帰ります
この日は30,000歩を達成。もうヘットヘトです(笑)
最後のシドニーを大満喫した僕らは、トラムでホテルに帰りました。もう明日オーストラリアを出国しちゃうのか…と思いつつも、帰国できるのは明後日の昼。
そう、僕らには再びLCC乗り継ぎ地獄が待っているのでした。
次回、最終回!