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【博多の屋台】アットホームな屋台で食べる、旨すぎるラーメン

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天神、長浜、中洲…九州のグルメどころ博多には毎日数多くの屋台が出店しています。
実際に屋台を訪れてみて、信じられないほど旨いラーメンや、アットホームすぎる空間に度肝を抜かされました。

どうも。ラーメン大好きはしのです。といっても「家系が好き」とか「塩がイチバン」とかこだわりはなくて、全部好き系男子です。

2泊3日の福岡のたび、2日目の昼間は下関と門司港をめぐり、夕方は福岡市内でaikoのライブに参戦し、テンションMAXのまま空腹を満たすため天神に宿をとり、夜の天神の街へ。

やってきました天神地下街。博多駅地下街とともに博多の地下都市として有名です。全長約600mの地下街は天神駅周辺のビル間を快適にアクセスできるうえ、買い物や食事は大体済むという便利さ。

しかし今は日曜日の21時過ぎ。博多ルールを知らなかった僕たちは、「博多の日曜日は夜の街に活気がない」ということを知らず、地下街をはじめ屋台もほとんどが営業していないことに途方に暮れます(博多だけじゃなくて全国的にそうだと思うんですが…)。

いつもの下調べ不足と、三連休の中日だからという期待がアダとなりました。

高まる期待と静かな日曜の夜

博多で屋台が出店するのは大体【大通りの歩道】です。店ごとに出店する場所は決められていて、屋台が出店できる場所には専用の電気や水道などが引かれているので、昼でも「あ、ここには屋台が出るんだな」というのがわかるようになっています。

天神駅前をブラブラしてみたものの、屋台が出そうな箇所はあるけど、肝心の屋台、全然ないやんけ。
それもそのはず、博多の飲食店は日曜日にやっている店が少ないのです!!

少ないとはいえ全く無いわけではないですが、どう見ても話で聞いていた天神の喧騒とはかけ離れていました。
仕方なく中洲周辺まで足を伸ばしたところ、ようやく雰囲気良さげな屋台がいくつか出ていたので、早速入ってみることにしました。

屋台1軒目「とん吉」

僕が23年間の人生で初めての屋台になったのが、ここ、「とん吉」。

カウンター式になった座席のキャパは最大でも9〜10人くらい。すでにお客さんが6人いて、みんな和気あいあいと話し込んでいました。(みんな常連さんだろうか…)とビクビクしながらも、勇気を出して座ってみます。

無口で大将と呼ばれているお父さんと、奥さんの二人で経営しているようです。瓶ビールととんこつラーメンと、目の前にあって美味しそうだったのでおでんも頼んでみました。

常連さんではなかった

ラーメンを待つ間、先にいた6人のお客さんたちの話を聞いていると、2人は関西弁を話していて、もう2人は夫婦、残りの2人は昨日もこの店にいた、ということがわかりました。

しばらく聞き耳を立てていたのですが、常連さんの一人から「お兄ちゃんはどっから来たんだ?」と聞かれたので「観光で東京からです。実は屋台ここが初めてで…」と言うと、「いいねぇ、ゆっくりしてってね」と言われました。オイオイ、なんて温かいんだ。

ずっと気になっていた「皆さん、常連さんなんですか?」と聞いてみると、昨日も来ていたらしい2人以外は福岡県民ですらないとのこと。グループかと思っていた人たちは、観光で来ていて皆さっき会ったばっかりの人たちでした。

忘れられないとんこつラーメン

その後も旅行の日程を聞かれたり、aikoのライブの話をしたり、ご夫婦のお孫さんの話を聞いたりと、色んな話ができました。よい頃合いで豚骨ラーメンが出てきたので伸びないうちに食べてみます。

そういえば昔、山梨で「これが博多とんこつや。ニオイも含めて味わいや。」と山梨県民の友人になぜか関西弁で言われて食べた博多とんこつラーメンは、とにかく獣臭くてギトギト脂の超濃厚スープに、バリカタ麺がはいったものでした。
当時は(福岡の人はなんて臭くて固いものを食べてるんだ…)とドン引きした記憶があります。

ところが実際の本場のラーメンはどうでしょう。あっさりしてシンプルなスープの裏で、臭さとは程遠い、クセになる豚骨の風味と程よいコショウのしょっぱさ。麺は固ければ固いほどよいという勢力を一口で一蹴できそうな絶妙な柔らかさと細さの麺。これか。これが本場の味か、と涙が出そうになりました。
温ったけぇ…博多の屋台、温ったけぇ…ッ!

スープは無限に飲めるくらい完璧でした。味噌汁のように飲み干しました。

テレビ取材を断っている理由

この店はテレビに絶対出ないんですよ。屋台ラーメンがメディアに露出するたびに、取り上げられた屋台は観光客で殺到してしまう。観光客による効果は一時的で、そこで失ってしまった常連さんは空いても戻ることはなくて、最終的に潰れちゃうんだよ。そんな店をたくさん見てきた」

常連さんは悲しそうな顔で語ってくれました。沢山の人に知ってもらいたい気持ちの反面、自分たち(常連さんたちの)居場所を守りたいというジレンマ。なんて切ないんだろう。

おでんもよく染み込んでいて、僕の心の隙間にさえ染み込んできました(うるさいわ)。

次の店を探しに出ることに

ご夫婦で来ていた二人は夕方から屋台をハシゴしていたらしく、この屋台でなんと6軒目とのこと!
お二人の助言も借りて、僕らも次の店を探すことにしました。どれだけ「とん吉」の居心地が良くても、2軒くらいは行かないとさすがに屋台ラーメンは語れません。

屋台のカウンターで仲良くなった人たちと別れを告げ、再び歩き始めます。

屋台2軒目「春駒」

2軒目は再び天神周辺に戻ってきて探すことにしました。取っておいた宿の近くでまだ営業している屋台があったので入ってみます。

時間はすでに23時を回っていました。下関と門司港を歩き回ってからaikoのライブで飛び跳ねて、その後の夜遊びにしてはハードスケジュールすぎました。

お腹も程よくたまっていたので、とりあえず締めのラーメンを頼みました(!?)

とんこつラーメン(2杯目)

春駒のラーメンは、スープにコクがあって味もしっかりしています。当たり前のことかもしれないんですけど、博多とんこつラーメンとひとくくりにしても店ごとに味が全然違うんですよね。
個人的な意見ですが、「個性を出そうとしているラーメン」って主張が強くて素直に味わえないんですが、こういう「隠しきれない個性のあるラーメン」って魅力を感じちゃうんです。人間も地味な人ほどすごい特技を持ってたりすると面白いですよね。

2軒目にいたお客さんは出張中らしき男性2人組だけで、熱心に仕事の話をしていたので特に会話はしませんでした。

しかし、水割りの焼酎を頼んだのに、ロック並みの濃ゆいやつがコップ一杯に入って出てきました。いやぁ。ありがとうございます涙
焼き鳥と焼酎が疲れた体に沁みます。あぁ…博多ぁ…なんていい街なんだ…!

営業時間はどこも24時くらいまで

チビチビと焼酎を飲みながら一緒に来ていた彼女と旅行の振り返りや昔話を語り込んでいると、「そろそろ閉めるから、食べるものあったら最後に聞くよ」と店主のお母さんに言われました。24時前、ラストオーダーのようです。

「午前4時までに跡形もなく屋台を片付けなきゃいけないのよ。私達みたいな年寄りは片付けが遅いから12時には店を閉めないとね」

とお母さんが教えてくれました。

確かに、夫婦二人でとはいえ食材や食器を片付け、屋台ののれんや椅子を片付け、電気や水道の配線を外して…というのを毎日するのはかなりの重労働です。

他人行儀とは思いながらも「そうなんですね、、どれも美味しかったです。ご馳走様でした」と言って、おとなしく宿に戻ることにしました。

屋台は雰囲気も味も素晴らしかった

そもそも屋台っていう営業の形態は、他の地域の人間からすると謎じゃないですか。「営業してないときはどこに置いてあるの?」とか、「初めてでどうやって行ったらいいか不安…」とか。「屋台って衛生的にどうなの?」っていうマイナスなイメージがあるのも事実だと思います。(ちなみに、営業していないときの屋台は月極駐車場に置いてあることが多いらしい)

福岡では、福岡市屋台基本条例という規則が細かく定められているため、どの屋台も行政の許可を必ずとっているので衛生的にも安全な屋台といえるでしょう。先述のように、規制のため17時から翌朝4時の間しか場所を使用できないことや、出店にもさまざまな許可や届が必要なこと、その他にもネット上には数多くの口コミがついているので、信頼できる店舗ばかりだと僕は思ってます。

福岡市内の屋台は2014年現在、124店舗(Wikipediaより)。全国の屋台の約4割を占めるそうです。
しかし、古くから営業している店舗の経営者が高齢化していることや、年々規制が厳しくなっていることなどもあって、昔と比べてだいぶ屋台の数は減ってしまったんだとか。

ただ最近では、土地と店舗を持たないので低コストで出店できるというメリットから、屋台が若い企業家から注目されています。「福岡移住ブーム」も近年起こり始めているとかそうでないとかいう話もよく耳にするので、再び話題になる可能性もあると思います。

さいごに

僕ね、屋台、ずっと行ってみたかったんです。

でも東京にある大衆居酒屋をこぢんまりさせたような感じかと思ってたら、全然違いました。親戚のおじいちゃん家でごはん作ってもらってみんなで食べるみたいな、そんなアットホームな空間に入り込んでいる充実感というか。
思ったよりお客さんたちの年齢層が高めだったのもあって、若いうちに来れてよかったな。と素直に思いました。

ドラマとかアニメで、仕事帰りに同僚と屋台でラーメン食べながら愚痴やら夢を語り合うシーンあるじゃないですか。
あんなの画面の中の世界かと思ってたんですが、実際にあるんですね。

温かい人たちと、温かい店主、温かいラーメン…博多の屋台で心からほっこりしたのでありました。

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