2泊3日の三陰三陽ひとり旅の2日目。
同じ日に出雲大社と厳島神社を参拝するという強気なスケジュールを見事にこなした僕は、ついでに山口県にも足を踏み入れます。そして3日目は広島県を堪能するのでした。
どうも!はしのです!
最近ゼルダBoWに再熱してます。クリア率はまだ60%です(汗
訪問時点(2020年9月末)の情報です。
感染症の影響により営業情報は変更がある可能性があります。
2日目前半の記事はこちら
【山陰山陽ひとり旅】2日目前編、島根〜広島(出雲大社・厳島神社)編
2日目は出雲大社を参拝し、島根海岸ドライブをし、厳島神社を参拝しました。が、まだ2日目は終わっていません。山口県にちょっと足を踏み入れたり広島市街でやるべきことがあるのです。
18:00【山口】日が暮れちゃったけど気合で「錦帯橋」を拝む
平日の夕方なので道路はボチボチ混雑してきていたのですが、宮島口(厳島神社に行く船が出るところ)から錦帯橋へは30分弱で行けるそうなので、せっかくなので行っちゃえ!と思い、ホテルとは真逆方向の山口県へ向かいます。
カーナビで推奨設定ではなく距離優先にしていたせいで、しばらく誰も通ってないような森の中の旧道を案内され、かなりタイムロスしました笑
そんなこんなで錦帯橋に到着。ライトアップされているかの情報がなかったので真っ暗じゃないかドキドキしながら向かいましたが、さんさんと照らされてました。
錦帯橋が初めてできたのは1673年。何度も大雨や台風の増水で流失しながらも、昔ながらの木造の橋を受け継いでいます。現在の橋は2004年に平成の架替え事業で改修された姿です。
錦帯橋周辺には、岩国城の天守閣や旧城下町の町並みもあり、時間があればゆっくり観光したかったですが今回はパチパチ写真を撮ってこの場を去ります。
20:00【広島】平和記念公園徒歩2分の「ザ・ノット広島」に泊まる
広島市街の道路は車線が多かったり路面電車が走ってたり運転に自信がある方が多かったりでよそ者には一苦労でした。笑
色んな場所に寄り道しながらようやく広島の中心街にあるホテルに到着しました。
2020年8月にオープンしたばかりのザ・ノット広島というホテル。値段はGoTo割引前でも5,000円とリーズナブルなのにめちゃくちゃ広くてキレイで快適な宿でした!
レストランや大浴場などはない普通のビジネスホテルですが、設備も接客もなかなかのクオリティでした。場所は中心も中心、広島平和記念資料館から徒歩2分の、平和大橋すぐのところにあります。
20:30【広島】お好み焼き屋「はぜや」でカープ戦を観る
いくら快適でも、宿についてからものんびりするつもりはありません。
広島に来たからにはお好み焼きを食べなければ始まりませんからね!!(何が)
ホテルの近くにやたら評価の良いお好み焼き屋「はぜや」さんがあったので行ってみました。混雑してるのを覚悟していきましたが、店内にはカープファン(ん、もしや広島市民はみんなカープファン?)のお客さんと出張中っぽいサラリーマンの2人しか居ませんでした。
1500円のビールセット(生中+突き出し+鉄板焼+肉玉そば1枚)を注文。肉玉そば、というのはお好み焼きです。広島のお好み焼きは焼きそばが入っているのは言わずもがなですね。
「鉄板でお出ししますか?お皿に取りますか?」と聞かれ、(これは皿と答えたら観光客丸出しだな…)と心の中で理解し、「お皿でおねがいします」と答えました。だって僕、猫舌なんだもん。
なかなか戦況の悪いカープ戦を横目に、キンキンのビールと本場のお好み焼きを味わいました。広島来たって感じでいいですねぇ。クゥ〜うまい!
21:00【広島】ライトアップされた「原爆ドーム」
お好み焼き屋から原爆ドームまでは歩いて5分ほど。夜はライトアップしているというので行ってみました。
僕は修学旅行で広島に来なかったので原爆ドームは生まれてはじめて肉眼で見ました。あの日から85年経っているとは思えないほど生々しく残る瓦礫や焼け跡が、爆発の威力を感じさせます。
夜の原爆ドーム周辺には、観光客やらホームレスも含め人はほとんどいませんでした。ドームの外周をぐるりと見て回ったあたりから急に降る雨。教科書で見た「黒い雨」を思い出しました。明日の記念館、耐えられるだろうか…。
それからは雨も降ってきたので宿に戻って明日の準備をしました。
宿でのんびりするつもりはないと言いながらも、流石に今日は疲れたので、湯船にお湯を張ってしばらく浸かりました。
山陰山陽ひとり旅、最終日・3日目――
バッ!!3日目だー!!!起床ー!!!
朝にはめっぽう弱い僕ですが、旅の最中はなぜかキリッと起きられます。
今日は広島平和記念資料館と呉の大和ミュージアム、時間があったら鞆の浦などを見て歴史を学ぶ日の予定です。

ホテルで朝食のサンドイッチを貰いました。通常は別の形で朝食が提供されるみたいですが、現在はコロナ対策でサンドイッチを屋上デッキか部屋で食べる形式になっています。雨なので仕方なく部屋で。
サンドイッチはボリュームもあってめちゃうまでした。
08:00【広島】「広島平和記念公園」に初訪問
3日目の午前中は雨予報でしたが、少し小雨が降ってすぐやみました。もしや僕ってやっぱり晴れ男?
チェックアウトはまだせず、部屋に荷物をおいたまま歩いて平和記念公園を散歩することにしました。夜の原爆ドームは昨日見ましたが、明るくなるとまた違った雰囲気です。
本当にこの場所に爆弾が落ちたのか…?

この、元安川にかかる相生橋(T字橋)と原爆ドームの風景、戦争をテーマにした映画や資料ではよく目にする光景ですが、実際に広島に行ってみると「本当にこの場所であんな凄惨な出来事が起こったんだろうか」と思ってしまいます。確かに周囲には戦争遺跡は残されているし、昔の写真と変わっていないものもあるのに、なぜか実感がわかない。それくらい広島の街は、良い意味で跡形もなく復興していました。
日常を一瞬で破壊する原爆の恐ろしさと、反対に長い時間をかけてここまで日常を取り戻せる人間に驚きです。
はじめて行った平和記念資料館で受けた衝撃
毎年8月6日になるとテレビで目にするモニュメント、広島平和都市記念碑(原爆死没者慰霊碑)に来ました。アーチから平和の灯と原爆ドームが一直線に見えます。
池で燃えている平和の灯は、昭和39年に点火されて以来燃え続けていて、世界から核兵器が根絶されるまで消さないそうです。祈りを捧げて記念碑を振り返ると、平和記念資料館があります。
平和記念資料館は現在、コロナ対策で事前予約制での見学になっていて、館内には入場日と時間・人数を指定して事前に予約をする必要があります(場合により当日整理券もあり)。
僕は事前予約したのは8:30。修学旅行生は9時半くらいからぞろぞろ入ってきたので、早めの時間がおすすめです。
常設展では広島に原子力爆弾が落とされた直後のパノラマ写真から始まり、被爆者の衣服、爆心地近くの建物の残骸、被爆後の後遺症の写真など、8月6日の惨状がひしひしと伝わってくる物品ばかりでした。
中でも強烈な印象を受けたのは、被爆者が終戦後に描いた絵の数々です。写真は白黒ながらもありのままを写しているので当然ショッキングではあるのですが、被爆者の描いた絵には、被爆者の苦しみや異様すぎる光景が写真以上に込められていました。飛び出た目玉を手で受ける人、血だらけで皮膚が垂れ下がる人々など…想像しただけで嗚咽が出そうになります。絵に加えられたコメントにも「赤絵具を塗るに胸が痛む」とあり、原爆で受けた街と人のダメージだけでなく、終戦後にも残った人々の心のダメージは癒えなかったんだと痛感しました。
展示物も数多くありますが、タッチパネルの資料なども読むとかなりの時間がかかりそう。
10:30【広島】被爆した校舎「袋町小学校平和資料館」も必見

平和記念館から歩いて10分くらいの場所にある袋町小学校平和資料館にも行ってみました。ここは1937年に建てられた鉄筋コンクリートの袋町国民学校跡で、2002年に現在の資料館の形になっています。
爆心地から460mの位置にあり、学校に居た教職員・児童あわせて約160人のうち数人しか生き残らなかったそうです。避難場所・救護所になった校舎には、壁面の漆喰の裏に、たくさんの伝言がのこされていました。
館内はそこまで広くないですが、館長さん?らしき方に、一つ一つ丁寧に説明してもらいながら見学できました。
2つの資料館を見学して、原爆についての知識を深められました。「1度は原爆ドームを見たい」くらいの気持ちで来ましたが、自分の意志と足で資料館を訪れてみると、「忘れてはいけないな」「平和は当たり前ではないんだな」と再認識できました。
12:00【広島・呉】男なら3時間は居られる「大和ミュージアム」
ここでホテルのチェックアウトの時間になってしまったので、一旦宿に戻り車を出して、呉(くれ)に向けて出発しました。平和記念資料館で少し気持ちが重くなっていましたが、男のロマンの詰まった地、呉に向かうとなると自然と気分が高揚してきました。
呉と言えば「海軍の街」です。日本一の海軍工廠の街として栄え、現在でも世界最大のタンカーを建造したり海上自衛隊や呉鎮守府があったり、映画「男たちの大和」や「海猿」のロケ地にもなったりしました。戦時中はここで戦艦大和の開発が行われていたんですね〜!
大和ミュージアムでは、そんな海軍の街・呉の歴史や、戦艦大和の資料、実物の零戦や特攻兵器・回天の展示がされている博物館です。大きな潜水艦が置いてあるのは向かいにある、海上自衛隊のてつのくじら館です。
大和ミュージアムの外には、戦艦大和のデッキの大きさを感じられるスペースがあります。自然と頭の中で軍歌が流れる…!
大和ミュージアムでは、混雑時は入場制限する可能性がありますが事前予約などは不要です。
これが大和ミュージアムのシンボル、1/10スケールの戦艦大和!!
入場するとまずお目見えする大和の模型。とにかくデカイですが、ディティールがとてつもなく精密に再現されています。模型にも関心ですが、やはり日本の造船技術には驚きです。アメリカの量の戦力に日本は質と大きさで対抗した結果、この巨大軍艦ができることになったそうな。
僕も中学生の頃に1/700スケールの大和のプラモデルを作ったことがありますけど、ちょっと比べ物にならないな…
大和ミュージアムでは戦艦大和以外にも様々な軍艦、戦闘機などの歴史やデータ、模型などを展示していて、広島平和記念資料館よりも読み物が多くてかなり時間がかかります。もちろん、大和の設計から沈没までの歴史が見られる展示室もあるので必見です。
戦後、海軍工廠がなくなった後の呉の復興についても知ることができるんですが、戦艦大和の造船技術が巨大タンカー建造につながっていたと考えると感慨深いです。
これは零式艦上戦闘機六二型。当時の日本の飛行技術の結晶とも言える零戦、やはりかっこいいです。2階の通路に登るとコックピットも覗けます。人間魚雷の展示では、魚雷に乗り込んだ青年の肉声を聴くことができます。
3階の「船をつくる技術」展示室はコロナ対策で休止中でした。ここもボリュームたっぷりみたいなので、本来3時間じゃ全く収まらないな…
3時間たっぷり鑑賞して腹ぺこになったので、てつのくじら館の横にあるゆめタウンのフードコートで広島ラーメンを食べて帰路につきます。
3日目は他にも、呉の南にある音戸大橋や、しまなみ海道ドライブ、崖の上のポニョの舞台になった鞆の浦なんかも観光したかったんですが、大和ミュージアムで想像以上に時間を食ってしまったので直帰することになってしまいました…。
残念だけど、ボリュームたっぷりの大和ミュージアムをじっくり見れたので良しとします。
さいごに
3日間で倉敷から始まり、米子→松江→出雲→浜田→宮島→岩国→広島→呉→倉敷という超絶欲張りルートで回った中国地方。結果的にレンタカーで700km運転することになってしまいましたが最高に充実した旅になりました。

本当はこの3日間のあと、友人と大阪で合流してさらに2日間観光するんですが、そのお話はまた今度。
いくらかかったでしょうかコーナー
さ、恒例の旅行でかかったお金を暴露するコーナーです。需要は不明なうえ、僕もあんまりやりたくないのに何故か毎回やってますね!
宿泊費 (GoTo割引適用) | 1日目 4,875円 2日目 3,315円 |
交通費 | 行き新幹線 5,610円 帰り新幹線 5,610円 レンタカー 14,014円 ガソリン代 4,700円 ETC 11,430円 |
入場料など | 川舟乗船料 500円 倉敷紡績記念館 300円 足立美術館 2,300円 出雲大社御朱印 1,000円 厳島神社 300円 御朱印 300円 平和記念資料館 200円 大和ミュージアム 800円 |
食費 | 7,000円 |
おみやげ | 4,452円 |
合計 | 66,706円 |
あ、あれえ…意外とかかってんな。。
今回はもともとリーズナブルなお宿なうえ、ツアーではなくレンタカーで好きな場所を回ったのでGo to トラベルの恩恵もそこまで受けられませんでしたが、比較的どこに行っても空いていたし最高に楽しかったので悔いはありません!
久々のひとり旅最高だった〜!
…けど、置いてけぼりだった奥さんにもかわいそうなので、今度どっか連れてってあげよ!
また次の旅をお楽しみに!