倉敷の特産食材といえば、桃やブドウ、たけのこの他に、海産物やれんこん・ごぼうなど根菜の栽培も盛んです。
むらすずめや藤戸まんじゅう、いちご大福などおいしい和菓子も味わいたいところですが、今回は「美観地区の居酒屋と食べ歩きポイント」を紹介します。
どうも。居酒屋では必ずといっていいほどホッケを頼んでしまう、はしのです。焼き魚って人数が多いと取り分けに困るんですよね。それでも僕は食べたい。
グルメに困らない街・倉敷
乙な雰囲気漂う超老舗の飲み屋
「いい居酒屋」、というのは旅先でそう簡単に見つかるものではないですよね。ちょっと歩いてればいい感じの店に吸い寄せられるだろう、なんて孤独のグルメみたいにフラフラしてても、実際にはあんなに良い雰囲気のお店はそうそう見つかりません。コンビニより飲み屋のほうが少ないような地方ともなればなおさら。
なので教えます。僕、倉敷でいいところ見つけちゃったんですよ。
居酒屋といえば「安いホッピーやハイボールを適当に焼き鳥を頼んでガバ飲みする」っていうのも確かに悪くはないけど、少人数でしっぽり飲むときとか、旅先なんかだと「旨い地元の日本酒や焼酎をチビチビ飲みながら美味しい手作りの煮物や旬の魚をいただく」っていうの飲み方が僕は最高に好きなんです。
そんな贅沢な悩みに見事にマッチするお店が倉敷・美観地区にありました。「民芸茶屋 新粋」さん。
大正8年に割烹旅館として創業してから、現在までこの佇まいを残しています。
周囲の店がのれんをしまい明かりが消える頃、赤ちょうちんとのれんが印象的なお店に明かりがつきます。いい匂いをかすかに漂わせながらのれんをくぐり扉を開けると、ジャズの音楽と丁寧な挨拶が聞こえます。
お店の方はみんな熟練そうな雰囲気で、すでに「旨いんだぞこの店は」という気合が伝わってきます。
味の染み込んだ醤油不使用のおでん
最初に頼んだのは、新粋名物のおでん。
おでんの味付けは、関東ではだし汁・醤油・みりんを使い、関西ではだし汁・薄口醤油・酒・砂糖・塩を使うのが一般的。
しかし新粋では醤油を使わない独自の味付けなんだそうです。
醤油を使わなくても味付けはしっかりしていて、素材の味が生きつつ、中まで優しいだしの味が染み込んでいて本当にうまい!
厚焼き玉子も色は薄めでも味は見事な加減でした。なんて優しい味なんだ…
煮物、焼き物、刺し身、揚げ物すべてがうまい
煮物はもちろんのこと、揚げ物も刺し身もうまいです。
カレイの空揚げとか、あまり食べる機会がないので貴重な体験です。
萬年雪という倉敷の老舗酒造、森田酒造さんで造られている清酒の「荒走りLight」をいただきます。
香りの強くスッキリとした日本酒で、どの料理にも合うんだなぁこれが。
穴子の活き造りとかもあります。店内の生け簀で泳いでいた穴子をさばいてくれるそうで…想像しただけでうまそう。
他にも、新粋名物はクリームコロッケや胡麻豆豊(ごまどうふ)などがあるので、どうか自分の舌で味わっていただきたいと思います。
お勘定の際、気にせずポンポンと注文していたので覚悟していたところ、驚くほど安く済んでいました。もうちょっと払わせて!と思ったくらいです。
ちなみに、予約ができるので希望される方は早めに連絡してください。営業時間は17~22時までと、比較的早く閉まってしまうので注意です。
名称 | 民芸茶屋 新粋 |
営業時間 | 17:00~22:00 日曜休 |
ホームページ | http://www.k-suiraitei.com/shinsui/ |
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(おまけ)美観地区で食べ歩き
コロッケコンクールで金賞をもらった金賞コロッケ
全国コロッケコンクールで金賞をとったので「金賞コロッケ」という素晴らしく潔いネーミングセンスですが、味の方は確かに金賞です。
「金賞コロッケ」の他にも「たこコロッケ」、「チーズコロッケ」、「カニクリームコロッケ」が売っていました。最近では「牡蠣コロッケ」があるという噂も。
(ショーケースの中身がすっからかんなのはタイミングが悪かったからかと…)
和牛の赤身、男爵いもと玉ねぎを材料にしているらしいです。
早速食べてみると、サクサクの衣の食感と、牛肉の存在感とじゃがいもの甘みが程よくマッチして、口の中がなんとも言えない充実感で包まれます。(口に入ってるんだからなんとも言えないだろってツッコミはなしで)
160円という値段は妥当じゃないですかね。観光地だし、それなりのブランディングがあって、それなりの素材と立地を使っているんですから。
名称 | 金賞コロッケ倉敷店 |
営業時間 | 9:00~18:00 |
電話番号 | 086-423-0223 |
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極上の卵かけご飯を召し上がれ
「有鄰庵」というゲストハウス&カフェでは、1階が昼の間はカフェ、夜はゲストハウスの交流スペースというふうに利用されています。
こちらの建物の歴史は新粋よりも古く、築100年の古民家をリノベーションしたんだとか。
岡山県産の「朝日」というお米と、餌にもこだわった倉敷産の卵がおかわり自由の「たまごかけごはん」は超おすすめです。
有鄰庵オリジナルの黄ニラ醤油とふりかけ、天かすもついてきて何杯でも飽きることなく食べられちゃいます。
ランチはたまごかけごはんの他にも、「猪肉のしゃぶしゃぶ丼」、「鯛のおひつごはんセット」があります。
どの料理も食材は地元のものにこだわっていて、新鮮で本当に美味しいです。
桃ジュースとデザートの「しあわせプリン」!
岡山!桃!ジュース!
おしり…ではなくももの形のグラスに入った桃ジュースは、果肉たっぷりで濃厚な桃ジュースになってます。
この「ももじりグラス」は岡山のグラス作家さんが手作りで作っているそうで、お土産として購入することもできます(16,200円)。
右の「しあわせプリン」は有鄰庵の看板メニューで、「食べてから2週間後に倉敷や有鄰庵での楽しかった記憶を思い出すと、幸せなことが起こる」というエピソードがあるらしく、お店の方もニコニコしながら教えてくれました。
手作りの優しく甘いプリン、食べただけですでに幸せなことが起こってるんですけどね。
名称 | ゲストハウス&カフェ 有鄰庵 |
営業時間(カフェ) | 11:00~商品がなくなり次第 不定休 |
ホームページ | https://yuurin-an.jp/ |
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まとめ
新粋の料理は思い出すだけでよだれが出ます。美味しい日本酒と美味しい料理ってどうしてあんなに幸せな気持ちになるんだろう…
昼はぶらぶら食べ歩き、夜はお酒を飲みながら魚やお肉をいただく、そんな贅沢な1日が倉敷で送れます。
特に「有鄰庵」のランチと、「民芸茶屋 新粋」はおすすめしたかったので紹介しました。